NASAのジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が、地球と同じ大きさの惑星二つの気候マップを初めて作成した。その結果、どちらの惑星にも厚い大気がない可能性が高いことが明らかになった。
対象となったのは、TRAPPIST-1bとTRAPPIST-1cという二つの岩石惑星だ。学術誌「ネイチャー・アストロノミー」に掲載された論文によると、TRAPPIST-1bの昼側の温度は約490ケルビン(摂氏217度)に達し、夜側では熱の放射がほとんど検出されなかった。TRAPPIST-1cの昼側は約369ケルビン(摂氏96度)で、水が沸騰するほどの高温だ。
昼側と夜側の温度差は400度から500度以上にもなる。もし大気が存在すれば、風が熱を昼側から夜側へ運び、温度差は小さくなるはずだ。しかし、夜側からは熱の放射がまったく検出されなかった。この「沈黙」こそが大気の不在を示す証拠だと研究チームは述べている。
観測には、ウェッブ望遠鏡の中赤外線装置MIRIが約60時間にわたって使用された。チームを率いたのは、リエージュ大学のミカエル・ジヨン氏で、2016年にTRAPPIST-1惑星系を発見した人物だ。
TRAPPIST-1系には地球サイズの惑星が七つあり、そのうち少なくとも三つは生命居住可能領域にある。今回の発見で、内側の二つは大気のない灼熱の岩石惑星である可能性が高まった。研究者たちの関心は、残りの五つの惑星へと向けられている。