ドナウ川の水位が急激に下がり、東ヨーロッパのエネルギー供給に深刻な影響が出ている。記録的な干ばつと猛暑により、川の水量が通常の3分の1以下に減少した。これにより、川の水を使って原子炉を冷やす原子力発電所が運転を続けられなくなる危険が高まっている。
ハンガリーのパクシュ原子力発電所では、出力を大幅に下げざるを得なくなった。この発電所は国内の電力の半分を作っているため、政府は電気の使用を制限するなどの緊急対策をとった。また、ルーマニアのチェルナヴォダ原子力発電所でも一部の運転が止まり、隣国のウクライナから電力を輸入して対応している。
さらに、セルビアの水力発電所も発電量が通常の20%から30%に落ち込んでおり、首相は市民にエアコンなどの使用を控えるよう呼びかけている。専門家は、この異常気象は地球温暖化が原因であると指摘している。ドナウ川の水位低下は、現代のインフラが自然の力に対してどれほど弱いかを示している。