イタリアのトスカーナ地方の地下に、巨大なマグマだまりが存在することが研究者によって明らかになりました。このマグマだまりは地下8キロメートルから15キロメートルの間にあり、体積は約6000立方キロメートルに達します。これはアメリカのイエローストーンなどの超巨大火山に匹敵する規模です。
しかし、このマグマがすぐに噴火する危険はありません。この地域の最後の噴火は約30万年前のアミアータ山で、規模も小さいものでした。また、このマグマは粘り気が強く、爆発的な噴火を起こしにくい性質を持っています。
ジュネーブ大学などの国際研究チームは、地震の波ではなく、波の音や大気の変化などによる地球の「常時微動」を観測する技術を使って、地下の構造を調査しました。マグマがある場所では、この微動が伝わる速度が遅くなるため、地下の様子を正確に調べることができます。
この発見は、再生可能エネルギーの未来にとって大きなチャンスです。マグマの熱を利用した地熱発電だけでなく、電気自動車のバッテリーに必要なリチウムなどの貴重な資源が見つかる可能性もあります。研究チームのマッテオ・ルピ准教授は、この調査方法がこれからのエネルギー開発に役立つと期待しています。