15年間にわたって、天文学者たちはある一つの星のかすかな揺れを観測し続けた。その長い記録の中に、これまで誰も確認していなかった惑星が隠されていた。
その惑星の名前はロス318 bという。
2026年5月11日、イタリアとブラジルの研究チームが、arXivにプレプリントを公開した。地球からおよそ28光年離れた赤色矮星・ロス318を公転する、温暖なスーパーアース型惑星の発見を報告したものだ。この惑星の最小質量は地球の約6.2倍とされており、科学者が「保守的ハビタブルゾーン」と呼ぶ領域、つまり岩石型惑星の表面に液体の水が存在できる可能性がある範囲の内側に位置している。
ロス318は「グリーゼ48」とも呼ばれ、銀河系で最も一般的で暗い部類の恒星だ。ロス318 bはその星を約39.6日で一周しており、地球が太陽から受ける日光の約58パーセントしか受け取っていない。
この惑星は直接観測されたわけではなく、視線速度法という手法によって存在が推定された。惑星の重力が星を引っ張ることで生じる、星の光のわずかな周期的変化を捉える方法だ。
データはスペインのカラー・アルト天文台にあるCARMENESと、ハワイのケック天文台のHIRESという二つの装置から得られた。また、NASAのTESS衛星による測光データも活用された。
研究チームは、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を使った将来の大気観測に向けて、ロス318 bが最も注目すべき天体の一つだと述べている。この研究はジュゼッペ・コンゾが率いるチームによるもので、arXivの識別番号は2605.11123だ。