物理学者たちが宇宙の方程式を見ると、恐ろしい予測が示される。量子力学のルールによると、何もない宇宙の空間はエネルギーで満ちており、その力で宇宙は一瞬で引き裂かれるはずだ。しかし、夜空を見上げると星は今も輝いている。理論と実際の観測の間にあるこの巨大なズレは「宇宙定数問題」と呼ばれ、長年の謎だった。最近、ブラウン大学の研究チームが、宇宙の「形」そのものにその答えが隠されているという新しい理論を発表した。アインシュタインが考えた宇宙定数は、宇宙が崩壊するのを防ぐためのものだった。その後、宇宙が加速しながら広がっていることが分かり、この定数は重要な意味を持つようになった。しかし、理論上の計算値は、実際の観測値よりも桁違いに大きくなってしまう。研究チームは、重力の働きと、物質科学における「量子ホール効果」という現象の間に、驚くべき共通点があることを発見した。宇宙の時空の構造が盾のような役割を果たし、激しい量子エネルギーから宇宙定数を守っているという。この発見により、新しい物理学を作らなくても、宇宙が自らを守る仕組みを持っている可能性が示された。