ブルガリアで4月19日に行われた議会選挙で、ルーメン・ラデフ元大統領が設立した政党「プログレッシブ・ブルガリア」が約44〜45パーセントの票を獲得し、240議席のうち131議席を確保した。単独過半数を獲得したブルガリアの政党は1997年以来初めてとなる。
ラデフ氏は2017年から今年1月まで大統領を務め、ウクライナへの軍事支援に反対し、ロシアとの関係正常化を主張してきた。元空軍司令官として戦闘機を操縦した経験も持つ。EU加盟国の指導者としては異例の親ロシア的な外交姿勢が注目されている。
一方、ボイコ・ボリソフ氏が率いる中道右派の与党GERB-SDSは約13パーセントにとどまり、15年以上にわたってブルガリア政治を支配してきた同党にとって大きな敗北となった。
ロシア政府報道官のドミトリー・ペスコフ氏はラデフ氏の勝利を公式に歓迎した。一方、EU当局者や外交官たちは懸念を示した。
この選挙はハンガリーでビクトル・オルバン氏が敗北した1週間後に行われた。欧州評議会外交関係機関のアナリスト、トドル・タガレフ氏は、ラデフ氏がオルバン氏のような発言をしつつも、スロバキアのロベルト・フィツォ氏のように実際の拒否権行使には消極的になる可能性があると分析した。
5年間で8回もの議会選挙を経験してきたブルガリア市民は、ついに安定した過半数政権を手にした。その政権がEUおよびNATOの枠組みの中でどのような外交政策を取るか、ヨーロッパ全体が見守っている。