太平洋の水面から約2キロメートル下、ガラパゴス諸島北端の島の近くで、深海探査ロボットのカメラが奇妙な生き物をとらえた。それは小さく、青く、誰も見たことがないものだった。
この映像は2015年にダーウィン島付近での潜水調査中に撮影されたもので、今回ついに新種として正式に記載された。フィールド自然史博物館とチャールズ・ダーウィン財団の研究者たちは、この生き物を「Microeledone galapagensis」と命名し、科学誌「ズータクサ」に発表した。体の大きさはゴルフボール程度で、人間の手のひらに乗るほど小さい。
「すぐに、これはとても特別なものだとわかりました」と、フィールド自然史博物館の無脊椎動物部門の名誉学芸員であり、研究の主著者であるジャネット・ヴォイト氏は語った。彼女はタコの進化を40年以上研究してきたが、新種の記載を主導したのはこれが初めてだという。
標本は水深1,773メートルで、探査船「ノーチラス号」から遠隔操作される潜水機によって採集された。採集されたのはメスの個体1体のみだったが、同じ潜水中に似たタコが2体、映像で確認されている。
このタコは、南極周辺の南極海にのみ生息すると考えられてきた「Megaleledonidae」科に属する。熱帯の東太平洋でこの科の生き物が見つかったことは、科学者たちにこの科の定義を書き直させることになった。
「深海にはまだ探索されていない部分がたくさんある」と研究者たちは述べており、今回の発見はその広大な未知の世界の一端を示している。