EUとオーストラリア、8年越しの貿易協定に合意
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欧州連合(EU)とオーストラリアは2026年3月24日、8年にわたる交渉を経て、包括的な貿易協定の締結で合意した。欧州委員会のフォン・デア・ライエン委員長とアルバニージー首相が共同で発表した。
協定によれば、EUからオーストラリアへの輸出品の99%以上の関税が撤廃されるほか、オーストラリアからEUへの輸出品の約98%も無関税となる。EU側の輸出業者は年間10億ユーロ以上の関税を節約できる見込みだ。
交渉を最も難航させた争点の一つが「プロセッコ」の名称問題だった。イタリア産のスパークリングワインに限定すべきだと主張するイタリアのワイン生産者と、長年この名称を使用してきたオーストラリア側が激しく対立した。妥協案として、オーストラリア国内での使用は認められるが、輸出への使用は10年以内に終了することで決着した。「パルメザン」についても同様の取り決めがなされた。
戦略的に特に重要なのが、オーストラリア産リチウムやマンガンなど重要鉱物への関税撤廃だ。中国が世界の希土類処理の約90%を掌握している現状において、EUは供給源の多様化を急務としている。
この合意は、アメリカの積極的な関税政策を背景にEUが推進するインド太平洋での貿易拡大戦略の一環であり、2025年9月のインドネシア、2026年1月のインドに続く3件目の主要協定となる。協定は両議会での批准を経て発効する予定だ。