地球の表面の70パーセント以上を占める海が、深刻な危機に直面している。2026年6月8日の「世界海洋デー」に、国連は海の健康状態に関する新しい報告書を発表した。この報告書は、86カ国の約600人の専門家が5年をかけてまとめたもので、1350ページ以上に及ぶ。
報告書によると、海は地球の気温上昇を抑える役割を果たしてきたが、その限界が近づいている。1955年以降に海が吸収した熱の16パーセントが、2018年以降のわずか数年間に集中している。この温暖化によって氷が溶け、海面が上昇するスピードは以前の2倍以上になった。特に北極海では温暖化が急速に進んでおり、2030年代には夏に氷が完全に消えてしまう可能性があると警告されている。
さらに、プラスチックゴミによる汚染も深刻だ。毎年約5200万トンのプラスチックが海に流れ込んでおり、多くの生物に悪影響を与えている。また、海の温度上昇によってサンゴ礁も急激に減少している。カリブ海では1970年代からサンゴ礁の80パーセントが失われた。
海は世界中の人々の生活や経済を支えているが、魚の獲りすぎも問題になっている。国連のアントニオ・グテーレス事務総長は「気候変動や魚の獲りすぎ、汚染によって危機が深まっている」と述べ、世界が協力してすぐに対策を始める必要があると訴えている。