2026年5月5日、ハシェット、マクミラン、マグロウヒル、エルゼビア、センゲージの大手出版社5社と、ベストセラー作家のスコット・トゥローが共同で、メタ・プラットフォームズとそのCEOマーク・ザッカーバーグを相手取り、集団訴訟をニューヨーク南部地区連邦地裁に提起した。
訴状の中心にある数字は衝撃的だ。原告らは、メタがAIモデル「ラマ」の学習のために、267テラバイト以上の海賊版書籍や学術論文をダウンロードしたと主張している。この量は、米国議会図書館の全蔵書を上回るとされる。
問題の素材は「シャドウライブラリー」と呼ばれるサイト、つまりLibGenやAnna's Archiveなどから入手されたと訴状は述べている。メタはさらに、著作権管理情報を削除することで、誰が著作権を持つかを示すデジタル情報を消し去ったと主張されている。
ザッカーバーグへの批判は異例なほど直接的だ。2023年初め、メタは出版社とコンテンツのライセンス契約交渉を進めており、データセット購入予算を約2億ドルに拡大する案まで検討されていた。しかし話がザッカーバーグに届いた時点で、交渉は打ち切られたという。
メタはこれまでも類似の訴訟で勝訴した実績がある。2025年6月のKadrey対メタ訴訟では、フェアユースを理由に連邦判事がメタに有利な判決を下した。一方、AI企業のアンソロピックは2025年、著作者との訴訟で15億ドルの和解に応じている。
原告らが求めるのは損害賠償と差し止め命令、そしてメタが構築したとされるデジタル図書館の削除だ。