地中海に浮かぶ小さな島、ランペドゥーザ島に強い風が吹く中、ローマ教皇レオ14世はアメリカ独立250周年の記念日をこの島で過ごした。アメリカ出身の教皇にとって、この日は歴史的な節目だったが、彼は自国のお祝いに参加せず、多くの移民が命を落とすヨーロッパの国境を訪れることを選んだ。
ランペドゥーザ島はイタリア本土よりも北アフリカに近く、多くの移民が海を渡ってやってくる。このルートは世界で最も危険とされ、2014年以降、3万5千人以上の人々がこの海で亡くなったり行方不明になったりしている。教皇は島に到着すると、まず墓地を訪れて花を捧げ、亡くなった人々を追悼した。その後、移民の子供たちと手をつないで歩き、2013年にこの島を訪れた前教皇フランシスコの記念碑を祝福した。
ミサの中で教皇は、すべてを失った人々を助けることは政治を超えた義務であると語り、島の人々の温かい支援に感謝した。また、アメリカ国民に向けた手紙を発表し、移民がアメリカという国を作ってきたことを忘れてはならないと訴えた。教皇は、移民を温かく受け入れることが人間の尊厳を守ることにつながると強調している。
このメッセージは強い政治的な意味を持っている。教皇はこれまでも、アメリカの厳しい移民政策を批判してきた。彼は、国境を閉ざすのではなく、安全な移動ルートを作ることが必要だと主張している。教皇は島でアメリカ大使とも会談し、宗教の自由や世界の平和について話し合った。記念日にこの場所を選んだことで、教皇は国家の祝いよりも、世界全体で果たすべき責任が重要であることを示した。