陸から遠く離れた太平洋の真ん中に、大量のプラスチックごみが集まる場所があります。科学者たちは、この栄養が少ない海域を「海の砂漠」と呼んできました。しかし、人間の出したごみがこの環境を大きく変えています。
研究チームが太平洋のごみベルトからプラスチックを回収して調査したところ、驚くべき事実が明らかになりました。なんと、回収したごみの98パーセントに、本来は陸の近くに住むはずの沿岸の生き物が付着していたのです。さらに、それらの生物はただ生きているだけでなく、ごみの上で卵を産み、繁殖していました。
見つかった生物の多くは日本などの東アジアが起源だと考えられています。2011年の東日本大震災の津波によって海に流されたごみに乗って、長い旅をしてきた可能性があります。木や火山石などの自然の浮き木はすぐに分解されますが、プラスチックは数十年も浮かび続けます。そのため、生物たちにとって永住できる新しい家になってしまったのです。
この新しい生態系は、ハワイなどの孤立した島々に外来種が侵入する危険を高めています。人間のゴミが、海の生態系を根本から変えようとしています。