26年間、レバノン南部の丘の上にある十字軍の城が、その地を静かに見守ってきた。12世紀に建てられたボーフォート城は、標高約700メートルの丘に立ち、レバノン南部から北部イスラエルまでを見渡せる。5月31日から6月1日にかけて、イスラエル軍がその城に再び旗を掲げた。
この占領は、約四半世紀ぶりにイスラエル軍がレバノンへ最も深く地上進攻したことを意味する。軍はリタニ川を越え、ナバティエやティールの町に向けて前進した。また、南部の住民に対して避難命令が出された。
現在の戦闘は3月2日に始まり、レバノンでは3,400人以上が死亡し、100万人以上が住む場所を失った。イスラエル側では25人の兵士が亡くなった。
4月中旬に停戦が発効したが、ネタニヤフ首相の命令のもと、イスラエルは地上作戦を続けた。ボーフォート城の陥落を受け、イランは米国との間接交渉の停止を発表した。イランのアラグチ外相は、レバノンでの作戦が停戦違反にあたると主張した。
一方、トランプ大統領は「交渉は急ピッチで続いている」と述べ、両国の主張は大きく食い違っている。イランの軍高官は「降伏なければ戦争は避けられない」と警告した。米軍はクウェートに向けたイランの弾道ミサイルを迎撃したと発表し、ホルムズ海峡の封鎖をめぐる脅しによって原油価格も急騰した。