テキサス生物医学研究所の実験室で、科学者たちは驚くべき発見をしました。コロナウイルスが人間の細胞に入るのを防ぐために作られた分子が、エボラウイルスに対しても強い効果を示したのです。エボラウイルスは、世界で最も恐れられているウイルスのひとつで、高い致死率の熱病を引き起こします。さらに、この分子は西アフリカで毎年多くの死者を出しているラッサ熱のウイルスも防ぐことがわかりました。
この薬を開発したデコイ・セラピューティクス社は、特定のウイルスだけを狙うのではなく、多くのウイルスに共通する弱点を攻撃する新しい方法を考え出しました。コロナウイルスもエボラウイルスも、細胞に侵入するときに同じ仕組みを使っているため、この分子がどちらのウイルスもブロックできたのです。
同社の科学責任者であるバーバラ・ヒブナー博士は、この実験結果が、多くのウイルスに効く治療薬を作るという彼らの戦略の正しさを証明したと説明しています。現在、アフリカの一部地域では新しいエボラウイルスの流行が広がっていますが、効果的なワクチンや治療薬はありません。このような新しい治療薬の開発は、将来の感染症の流行に備えるための大きな一歩として期待されています。