台湾の台北で開かれた展示会で、エヌビディアの創業者兼最高経営責任者であるジェンスン・フアンは、製品発表というより宣戦布告に近い言葉を口にした。「PCは再発明されつつある」と彼はComputex 2026の基調講演で聴衆に語った。そして、その手に持っていたデバイスを披露した。
そのデバイスの名前は「RTXスパーク」で、エヌビディアは「スーパーチップ」と呼んでいる。この40年間、Windowsパソコンの中核となるチップはインテルかAMDが担ってきた。最近ではクアルコムやアップルも参入したが、今度はAIブームで世界最高額のチップメーカーとなったエヌビディアが市場に加わろうとしている。
投資家はすぐにこのメッセージを理解した。発表当日、インテルの株価は約6%、AMDは約5%下落したと報じられた。台湾での講演が、昼食前にコンピューター業界の老舗2社の時価総額を大幅に下げた。
RTXスパークはエヌビディア、マイクロソフト、そして台湾の半導体メーカーであるメディアテックが共同で開発した。TSMCの3ナノメートルプロセスで製造され、20コアのARMベースCPUとエヌビディアのブラックウェルGPUを搭載している。最大128GBの統合メモリと約1ペタフロップスのAI処理能力を持ち、外部データセンターに接続しなくても最大1200億パラメーターの大規模言語モデルをデバイス上で直接実行できる。
フアンのビジョンはシンプルだ。「RTXスパークとマイクロソフトWindowsがあれば、あなたが問いかけるだけで、PCが仕事をする」。
ASUS、デル、HP、レノボ、マイクロソフトのサーフェスなど多くのメーカーが2026年秋に製品を発売する予定だ。価格はまだ発表されていないが、プレミアム帯に位置すると見られている。