ユタ州とアリゾナ州の州境に広がる赤い岩の地帯で、パウエル湖が予想より速く縮小している。米国第二位の規模を誇るこの貯水池は、現在約560万エーカーフィートの水しか蓄えておらず、満水時の4分の1にも満たない。今春、水量を補うはずだった雪は、ほとんど降らなかった。
NOAAコロラド川流域予測センターが今月発表した予測によると、パウエル湖への4月から7月の流入量は平均の13%、約80万エーカーフィートにとどまる見込みだ。もしこの数字が現実となれば、2002年に記録された過去最低値を約17%下回り、観測史上最も少ない春の流入量となる。
NOAAの水文学者コーディ・モーザー氏は「今冬は本当に良いニュースが何もない」と述べた。
5月1日時点で、ユタ州、ワイオミング州、コロラド州の山岳地帯における積雪水量は平年比30%程度にとどまった。さらに3月には記録的な高温により、わずかに積もった雪が夏の河川に流れ込む前に溶けてしまった。
グレンキャニオンダムの水力発電タービンは、水位が3490フィートを下回ると稼働できなくなる。4月下旬の水位は約3526フィートで、この最低限界まで約36フィートしかない。連邦政府の開拓局は緊急対策として、フレイミングゴージ貯水池から最大100万エーカーフィートを放流し、パウエル湖からミード湖への放流量を削減する計画を発表した。この対策により、2027年4月までにパウエル湖の水位が約54フィート上昇すると期待されている。
一方、コロラド川の運用規則は2026年末に期限を迎えるため、連邦・州当局は新たな枠組みの策定を急いでいる。コロラド川流域はおよそ四半世紀にわたって干ばつが続いており、科学者たちはこれを異常気象ではなく、新たな気候の基準として捉え始めている。