イギリス南部のボックスグローブ遺跡で、約50万年前のゾウの骨で作られた道具が発見された。この道具は1990年代に発掘され、保管されていたが、最新の分析によってその正体が明らかになった。ヨーロッパで発見されたゾウの骨の道具としては最も古いものである。
この道具は長さ約11センチメートルで、石器の刃を鋭く整えるための「リタッチャー」と呼ばれる専門的な道具だった。顕微鏡を使った分析により、骨の表面に石の破片や叩いた跡が残っていることが確認された。ゾウの骨は非常に頑丈でありながら、石よりは少し柔らかいため、石器を細かく加工するのに適していたという。
道具を作ったのは、ホモ・ハイデルベルゲンシスなどの初期の人類と考えられている。彼らは骨が新鮮なうちに加工して使用しており、素材の性質を深く理解していた。この発見は、当時の人類が高度な技術と計画性を持って生活していたことを示している。