世界中で多くの人々がアルツハイマー病やパーキンソン病などの脳の病気に苦しんでいる。これまでの治療法は、脳にたまる異常なたんぱく質を取り除くことが中心だったが、十分な効果が得られないことが多かった。
アメリカの研究チームは、これとは異なる新しい治療法を発見した。彼らは、脳の炎症を抑える働きを邪魔する「15-PGDH」という酵素に注目した。この酵素は、病気の患者の脳内で異常に増え、脳を守るバリアを壊して細胞を死なせてしまう。
研究チームがマウスを使ってこの酵素の働きを止めたところ、脳のバリアが守られ、細胞の減少が完全に止まった。さらに、記憶力や運動機能も健康なマウスと同じレベルに保たれた。驚くべきことに、この効果は脳内の異常なたんぱく質を減らさなくても発揮された。
すでに人間への安全性を確認する試験が進んでいる薬もあり、この発見が新しい治療薬の開発につながると期待されている。