南アフリカで実施された臨床試験で、ある女性グループでは新たなHIV感染者がゼロという驚くべき結果が出た。試験薬レナカパビルは、シスジェンダー女性に対して100%の有効性を示したとNPRやUNAIDSが報告している。
2026年6月5日(金)、この薬は臨床試験から国家的なキャンペーンへと移行した。ラマポーサ大統領は、東部のムプマランガ州にある工業都市セクンダのリリアン・ンゴイ・スタジアムで、レナカパビルの全国展開の開始式を主導した。式にはアーロン・モツォアレディ保健大臣も同席した。
南アフリカは世界で最もHIVの感染者が多く、約800万人がウイルスと共に生活している。レナカパビルが注目される理由はそのシンプルさにある。これはPrEP(暴露前予防投薬)という、HIV陰性の人が感染を防ぐために使う薬の注射タイプだ。従来の主な選択肢は毎日飲む錠剤だったが、レナカパビルは年2回の注射で済む。1回の投与で約6か月間の予防効果が得られる。
キャンペーンは感染者が最も多い地区にある360か所の医療施設から始まり、約3万8000本の初回分がすでに南アフリカに届いている。特に優先されるのは若い女性や思春期の少女で、彼女たちは毎週約1000件の新規感染に直面している。
この薬を製造するのは米製薬会社ギリードで、南アフリカはアフリカで9番目の展開国となる。現時点では費用の問題もあり、グローバルファンドの資金で対象となるのは約45万人にとどまる。しかし2027年には、ジェネリック版が1人あたり年間約40ドルで約120か国に提供される見通しだ。