ハワイのマウイ島にあるハレアカラ火山の山頂近くに、世界最大の太陽望遠鏡がある。この望遠鏡が、太陽の表面をこれまでで最もはっきりと捉えた画像を撮影した。国際的な研究チームがこの画像から発見したのは、太陽の表面で激しく動く小さな渦の構造だった。この渦は直径が20キロメートルから200キロメートルほどで、磁場が強い場所の境界に現れる。
科学誌「ネイチャー」に発表された研究によると、この渦は「ケルビン・ヘルムホルツ不安定性」と呼ばれる現象が太陽の表面で起きていることを直接証明するものだ。この現象は、隣り合う気体や液体が異なる速度で動くときに発生する。地球の雲や海の波、木星の模様などでも同じ現象が見られる。
太陽の表面の温度は約5500度だが、その上空にあるコロナと呼ばれる大気は約100万度以上もある。熱源から離れるほど温度が下がるはずなのに、なぜコロナがこれほど熱いのかは長年の謎だった。今回発見された渦は、磁場を複雑に絡み合わせることで、コロナに巨大なエネルギーを送る役割を果たしている可能性がある。
太陽の激しい活動は、地球の通信網や人工衛星に影響を与える。このような宇宙の天気を予測するためには、太陽の小さな動きを観察することが重要だ。今回の発見は、太陽のエネルギーがどのように移動しているかを理解するための大きな一歩となるだろう。