エジソンの電球に使われたガラスを製造した会社が、今度は人工知能を支えるワイヤーを作ろうとしている。
5月6日、NVIDIAとコーニングは複数年にわたるパートナーシップを発表した。このパートナーシップにより、NVIDIAは創業175年の素材メーカーであるコーニングに最大32億ドルを投資する権利を得た。この資金は、ノースカロライナ州とテキサス州に新設される3つの先端製造施設に使われ、光ファイバーや接続製品の生産に充てられる予定だ。
ウォール街はすぐに反応した。コーニングの株価は当日約14%上昇し、過去最高値を記録した。1851年に創業し、パイレックスのボウルやスマートフォンのゴリラガラスで一般的に知られるこの会社にとって、歴史的な瞬間となった。
今回の契約は珍しい構造を持つ。NVIDIAは5億ドルの事前払いワラントを受け取り、最大300万株のコーニング株を1株わずか0.0001ドルで購入できる。さらに最大1500万株を1株180ドルで購入できる通常のワラントも付与された。すべて行使されれば、出資総額は32億ドルに達する可能性がある。
AIの学習に使われるシステムでは、数千ものGPUが常に通信し合っている。以前は銅線が使われていたが、AIクラスターが拡大するにつれ、銅線は消費電力や発熱の面で限界に達しつつある。業界の答えは、光学部品をチップの直近に配置する「コパッケージド・オプティクス」という技術だ。
コーニングはこの契約のもと、米国内の光接続製造能力を10倍に拡大し、光ファイバーの生産を50%以上増やすと約束している。新工場では3000人以上の雇用創出も見込まれる。
NVIDIAの創業者でCEOのジェンスン・フアン氏は「AIは私たちの時代最大のインフラ整備を推進している」と述べた。コーニングのCEOウェンデル・ウィークス氏も「NVIDIAが行っていることは、AIの未来にとってだけでなく、米国の先端製造業にとっても並外れたことだ」と賞賛した。
NVIDIAはシリコンだけでなく、ガラスの上にもAIの未来を築こうとしている。