宇宙の歴史は、約138億年前に始まった。宇宙が現在の年齢のわずか5%だった大昔、そこは暗い世界だった。しかし、強力な望遠鏡がその遠い過去を観測し、暗闇の中に存在する巨大な天体を発見した。
2026年7月6日、学術誌に驚くべき発見が発表された。欧州宇宙機関の「ユークリッド」宇宙望遠鏡が、初期の宇宙に存在する、これまで知られていなかった31個のクエーサーを発見したのだ。その中には、これまでに観測された中で最も古い、2つのクエーサーが含まれている。
この2つの天体は、ビッグバンから約6億7000万年後のものである。天文学では、赤方偏移という数値が高いほど、より遠く、より古い時代であることを示す。今回のクエーサーは、2021年に記録された数値を上回り、最も古い天体となった。
クエーサーとは、銀河の中心にある超巨大ブラックホールが、周囲のガスを吸い込む時に、ものすごいエネルギーを放出する現象である。その明るさは、太陽の約1兆倍にも達する。これほど巨大な天体が宇宙の初期にどうやって生まれたのか、科学者たちにもまだ分かっていない。
ユークリッド望遠鏡は、広い範囲を一度に細かく観測できるため、わずか1年ほどでこの発見を成し遂げた。今後はジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡なども使って、さらに研究が進められる予定だ。